チェルニーの日♪

今日は誰のお誕生日?
02 /21 2010
今日2月21日はカール・チェルニー(1791~1857)のお誕生日。
時代で言うとベートーヴェンとショパンの中間くらいに位置する人です。
ピアノを習う人は間違いなく彼の作品を通過したはず。
そしておそらく彼を恨めしく思ったはずです(笑)。
というのも、チェルニーはなんといってもピアノの練習曲を大量に作った人として有名で、
たいていみんな練習曲は嫌いだからです(私もキライ)。
彼の書いた練習曲はwikipediaに載っていたものだけでもこれだけあります。↓
•100番練習曲 Op.139
•110番練習曲 Op.453
•24番練習曲 Op.636
•第一過程練習曲 Op.599
•技法の練習曲(30番練習曲) Op.849
•熟練の手引き(40番練習曲) Op.299
•指使いの技法(50番練習曲) Op.740
•ヴィルトゥオーゾの手引き(60番練習曲) Op.365
•左手のための24の練習曲 Op.718
•小さな手のための25の練習曲 Op.748
•新グラドゥス・アド・パルナッスム Op.822

単純に足し算しただけでも練習曲だけで500曲以上書いたことになります。
恐るべき練習曲フェチ
そして今はほとんど演奏されることがありませんが、
ピアノソナタや協奏曲もけっこうたくさん書いています
かなりの多作です。
しかし、これは何もチェルニーに限ったことではなく、
この時代のピアニストや作曲家には顕著な傾向でした。

それまでは宮廷などごく限られた場所にしか楽器や音楽を楽しむ場がなかったのですが、
この時代になると市民階級にピアノが普及し、ピアノを習う子女が増えました。
それと同時にピアノという楽器自体もどんどん改良されて表現の幅が広がり、
ピアニストたちは超絶技巧を競い合うようになります。
このような背景があって、練習曲などの教則本の需要が増えました。
また、自分の技巧を見せつけるためにピアニストたちは自ら技巧的なピアノ曲を書きまくり、
それを演奏しまくりました。
この時代にはそういったピアニスト兼作曲家が無数にいましたが、
彼らの名は今日ほとんど残っていません。
チェルニーの場合は、彼の書いた練習曲が実用的で今でも価値を持っているため、
名前が残っているのでしょう。

それだけたくさんの練習曲を書いたことでも分かるように、
チェルニーは彼自身が優秀なピアニストであり、ピアノ教師でした。
ベートーヴェンに9歳に入門し、ピアノ演奏の基礎から叩き直されたそうです。
無類の気難し屋で癇癪持ちのベートーヴェンを前にしてチェルニー少年はさぞかしおっかなかったことでしょう
そんな師とどうやって長年やっていけたのか教えてほしいくらいですが、
きっと器用で勤勉な性格だったに違いありません。
後にベートーヴェンから高く評価され、ピアノ協奏曲第5番「皇帝」のウィーン初演を任されています。

そしてピアノ教師としては、リストやレシュティツキーを育てました。
そのリストやレシュティツキーの弟子や孫弟子にはバックハウス、モシュコフスキー、
ペルルミュテール、シュナーベル、パデレフスキーなど錚々たるメンツが並びますから、
今もピアニストたちの系譜をたどっていけばけっこうな率でチェルニーに行きあたるかもしれません。

最近、大学の教授から「チェルニー50番はテクニックの勉強としては最高、今でも学生には必ず弾かせる」
という話を聞いて、小学生以来チェルニーなんて楽譜すら触ったことのない私はギクリとしました

彼のお誕生日を記念して、弾いてみようかなぁ。。。

yukarigoto

ピアニスト後藤友香理のブログです。
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